金管楽器で、特に吹奏楽部の部員の方から、「音が出なくなってしまいました、どうしたらよいでしょうか?」など質問をいただきます。
私はトランペットで音が全く出なくなった経験があるので、その経験からお話させていただいたりします。
トランペットの方に多くいるとおもいますが、トロンボーンの方でも音が出なくなってしまう方も珍しくありません。
その他の楽器でも音が出づらくなっていたり、吹きづらい・・・と思っていたり。
なぜ音が出なくなってしまうのでしょうか?
私が考えられることをお伝えします!
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吹奏楽部の練習時間
1つに、吹奏楽部の練習時間について考えられます。
ただ単に「長い活動時間」だけが原因ではありません。
「楽器を吹いている時間」が長すぎるために音が出なくなってしまったり、潰れてしまったりすることがあります。
野球にたとえるとわかりやすいと思いますが、ピッチャーが投げすぎると腕が壊れてしまいますよね?
筋肉が疲労したりしますね。
同じことが楽器でも言えます。
金管楽器だと、唇に鉄をずっとくっつけている状態なのです。(厳密には鉄ではありませんが)
そして、唇の周りの筋肉を使っています。
筋肉は永遠に使い続けることはできませんから、疲れてしまいます。
野球選手の腕と一緒ですね。
野球部で甲子園をめざしたり、厳しく部活動をやっている学校では、ピッチャーの生徒が腕を壊してしまったりすることもよく聞かれます。
吹奏楽部でも、無理をすると口が壊れてしまい、いわゆる「潰れる」ことになってしまいます。
口だけではありませんね。
ピアニストでも聞く話ですが、練習のしすぎで腱鞘炎になってしまったり。
木管楽器でもあると思います。
真面目な人ほどずっとやりすぎてしまったりして壊してしまうケースが見られます。
「楽器を実際に吹いて練習している時間を減らすこと」が、1つの対策です。
吹奏楽部などであれば、部活動で大切なことを行う時間を増やしたり、鑑賞の時間を取ってみたり、思いきってみんなで遊ぶ時間を作ってみたり、何か楽器の練習と違うことをしてみるのも、人間性向上に繋がっていき、健康的に楽器の練習ができるようになるのではないでしょうか?
時間配分を考える
無理の無い練習計画を立てることが必要だと思います。
1日の中で〇時から〇時はこれをやる、というのを決める。
それも、負担がかかりすぎないように組む配慮が必要ですね。
「トランペットが音が高くて大変そうなところだから、ここは15分だけにしよう」とか、「木管が早いパッセージで合わせないといけないけど、長く何回もやってしまったら手が痛くなってしまうので1日の中で〇分だけにしよう」とか、少しでも考えながら練習の計画を立てると効率もよくなったり、やりすぎて壊れる確立は減ります。
合間合間に休憩を入れることはとても大事です。
筋肉のためにもありますが、集中力がそんなに長くもたないことは誰もが言っていますね!
楽器の掃除
楽器をずっと掃除していなく、何かつまっていたりして吹きづらい、音が出ない!など起こることがあります。
「掃除くらい家でやれ!」と言われそうですが、大きい楽器などはなかなか一般家庭で掃除することは大変ではないでしょうか?
また、吹奏楽部の部活中に感じたら、その日すぐに掃除してみることをおすすめします。
夏場だと水が気持ちよく、練習の合間にやるとリフレッシュされる気分になると思うのでオススメです!
みんなで楽器掃除の時間を取ってもよいと思います。
演奏会の1日前などに掃除するのはあまりおすすめしませんが・・・
その時間が唇や気持ちの休息になることもあります!
休符をしっかり休む
吹奏楽の曲で休符が全く無い曲もありますが、休符が出てきた時に「しっかりと休む」ことも大切です。
これは音楽的な話をすると、休符もその曲の一部です。
休符が書いてあるのは、休符にも意味があるからです。
そして、せっかく休符が少しでもあるなら、口を休ませることに使ってもよいと思います!
休符まで全て「音を出している」感覚にいるから疲れてしまう人もいます。
音を出すところではないのにずっと力入れて、口に付けたままで・・・
これがもし、曲が30分続いたら、30分ずっと力が入ったままということになってしまって、疲れてしまうのは当然です。
曲の中の、音楽の中の休符も「休む」ことを取り入れてみると、1曲がもう少し重たい気持ちにならずにできると思います!
吹奏楽は見た目も大事だから!
見た目も大事だから、休符も楽器を離さず口につけたままいなさい!
と言われることもあると思います。
これもその時々によると思いますが、「気合」や「根性論」で言ってしまっている人もいるのではないでしょうか・・・
または、ただ単に「見た目」だけ気にしている。
聴く音楽に必要でしょうか?
見た目も「点数」に入ってしまうとは・・・音楽とは違うことをやっているように思います。
なぜ、見た目も揃えたり、「良い」とされるも形にしないといけないのか、しっかり説明できたらよいですね!
姿勢も休憩が必要です。
ずっと同じ体制や動きをし続けることはできませんよね。
疲れてしまいます。
動きの制限は精神的にも疲れることで、音楽をやるための、楽器を吹くための動きも抑制してしまう可能性もありますので注意です。
見た目も「休み」が無いと、どこかでバランスを取ろうとしてどこかが崩れます!
まとめ
吹奏楽部は特に休みが無い部活として認識されていると思います。
部活強豪校なら、吹奏楽部でなくても他の部活も休み無くやっていいると思います。
なぜ、休みなくやらなければいけないのか?
必要だからやっているのでしょう。
私も吹奏楽部時代は休みはありませんでした。なのでそれが「あたりまえ」となっていました。
ですが、休み無くやらないと上達しないのでしょうか?
理由をしっかりと言える顧問の先生なら問題ないでしょう。
しかし、ただ「毎日練習しないと上手くならないから」としてやっているなら間違いだと思います。
「少しはオフの日もあるよ」と言われそうですが、年間、月間何日あるでしょうか?
どんな理由で休みなく長時間やるのか、しっかりと理解し納得した上で、その活動時間の中でも休憩をしっかりと取り、無理のないように練習し、疲労による「音が出なくなってしまった」ということをできる限り無くしてあげてほしいと思います。
そのために、顧問の先生や前に立って指導する人は色々な楽器の事情を知ってほしいなと思っています。