吹奏楽の練習をしていて、本当に何も考えていないで練習したり、楽器を演奏したりしている人というのはいないと思っています。
何も考えていない、とは「無」ということですからね(笑)
吹奏楽で楽器を演奏していて「無」な人、見た事ありません(笑)
何かしら「考えて」いたり、「思って」いたりすることがあると思います。
では、何を考えているのでしょうか?
顧問の先生であれば、生徒に聞いたことありますか?
指揮者の方だったら、奏者に聞いたことありますか?
「聞かなくても何を考えているかわかる。」
学校の先生ならだいたいわかってしまうかもしれませんね!
しかし、違うこともあるかもしれません。
超能力など持っていないかぎり、相手の考えていることや感情を全てわかることは無いと思います!
そこで、人と人は「会話」をして確認することが必要だと考えます。
会話から、今その人が何を考えているかを引き出すことができると、その考えが吹奏楽に必要な考えだったのか、または、「わからないことがわかっていなかった」のか、気分が乗らずに「違うことを考えていた」のか、わかりますね!
相手が何を考えていたのかわからずに、指導者の考えを押し付けるような言い方をしてしまうと、もし違うことを考えていたならば「反発」してしまうのは人間の性です。
ではどのようにしていくとよいでしょうか?
Contents
考える吹奏楽のための質問 1
ずばり、
「今何を考えていますか?」
と聞くことです。
そのまんまです(笑)
ですが、このなんてことない言葉を言える指導者、指揮者は私の知る限りでは少ないです。
吹奏楽部の顧問の先生なら、「最近、迷わずやれているか?」とか「最近考え事しているのか?元気がないように見えるけど?」などの言葉かけが少しでも普段からあると生徒は先生に対して安心感を持ちます。
練習の場面でも、生徒に「今何を考えながら練習していたの?」と聞いてみるとよいと思います。
最初は何も答えられないかもしれませんが、これは回数や日数も必要なことです。
生徒の性格にもよるところなので、答えないからといって何も考えていないわけではありません。
何も答えられない子に対して怒る先生もいると思いますが、ここは我慢してほしいですね。
人間皆同じではありませんので、どんな返答であっても怒らずに、「考えていることを引き出してあげる」ことを考えて声をかけてあげてほしいと思います。
考える吹奏楽のための質問 2
吹奏楽で基礎合奏を行うことは当たり前のようになっていますが、基礎合奏でも怒鳴ったり、ダメだしばかりになっていませんか?
音程、ピッチが合わないから怒るとか・・・
「基礎、つまらないと思う人」と聞いてみる(笑)
きっと手を挙げられないでしょうね(笑)
「つまらないのは先生もよーくわかってる!(笑)けど、基礎合奏で大事なことはなんだろう?」
と聞いてみてください。
そして、答えを聞いてあげてください。
もし何も答えられなくても、発言が出てこなくても、「今考えた大事なことを強く頭でイメージしながらやってみよう」と伝えてもう一度やってみてください。
必ず何かが変わります^^
考える吹奏楽のための質問 3
曲の合奏ならば、やっている曲のイメージをしっかりと持っていてほしいところ。
まず、その曲を「聴いたことがあるか?」から質問ですね。
指導者の常識としては、やる曲は聴くことがあたりまえですが、意外と聴いた事がない人もいるかもしれません。
人はそれぞれ自分の「常識」を持っています。
自分の常識に当てはまらないから「ダメ」にしないでほしいですね。
聴いていなかったら、聴いてきてもらうか、その場で一緒に聴くことをするとまた考えが生まれます。
曲を聴いていたら、「この曲のここの部分は、何を想像する?」という言葉を投げかけます。
すると、何か考えますよね?
色だったり、背景だったり、登場人物だったり、物だったり。
その想像を聞いてみましょう!
そして、その想像を音にしたらどうなるか?と質問をしてみます。
どんな音がするでしょう?
質問しているほうがわくわくしてきませんか?
たとえ完璧でなくても、「想像した音が鳴ったら、音楽がよりよくなるね!」と言えます!
次につなげられます^^
考える吹奏楽のための質問 4
吹奏楽部、一般の吹奏楽団でも個人練習やパート練習を行うところも多いと思います。
「吹奏楽部で個人練習やパート練習しない学校なんてあるの!?」
なんて聞こえてきそうですが、あると思います。
もしかしたらそのほうが効率よくなる可能性もありますよね!
吹奏楽の楽器をやっている人は自分で練習したりすると思います。
自分で練習しているときに「何を考えるか」がとても大事で、最速で上達するのに必要なことと考えています。
1人での練習でもそうですし、吹奏楽部全員での合奏などの時もそうです。「自分が何を考えて今やっているか」です。
顧問の先生からしたら当たり前かもしれませんが、実は、前に立って指導している先生でもこれができていないことが多いです。
「今日はここをやろう」「この部分だけ、できたら終わり」と思って前に立っていますか?
練習や合奏をやっていくにつれて、ここも気なる、あれも気になる、となってしまい、色々な「できないこと」に意識を取られていってしまっていませんか?
「今、今日はこれをやる。」と決めてそのことを伝えて練習してみると、生徒もそのことに意識をフォーカスさせるのでやりたいことができるようになります。
指導している自分自身もそのことにフォーカスして進めることが大事です。
このように意識を1つのことに合わせてみると、時間かからずによい方向へと進んでいけるようになります^^
まとめ
できない人に対して「なんでできないんだ!」と言ったら、どう思いますか?
自分だったらどうでしょう?「できないからできないんです・・・」と思います(笑)
なんでできないか、考えてあげることが必要ではないでしょうか?
もし、技術的なことで先生がわからなければ、「わからないからわかる人に聞いてみるね!」とか、「じゃあ、そのわからないことをまず自分で調べてきてみて。」とか言ってあげることはできますよね?
生徒のために先生が考えてあげることは、生徒にとってとても心強いことです。
吹奏楽について先生がなんでも知っていないと「いけない」ことはありません!
1番よくないと思うことは、先生が「知っているつもり」の状態です。
生徒も同じことになってしまいます。
生徒は先生(自分)を映し出す鏡です。