本日5月10日、全日本吹奏楽連盟は秋季事業、10月に行われる全日本吹奏楽コンクールや小学生のバンドフェスティバル、全日本マーチングコンテストなどを開催中止と発表しました。
全日本吹奏楽コンクールなどの下の大会にあたる各地区の大会は、各地区吹奏楽連盟に判断を任せるとのことです。
結局は各地区にはそれぞれで判断を任せるということなので、静岡県の早い段階での決断はこの時点で「正解」だったとなりますね。
叩いてしまった人は反省をしてほしなと思いますが…
ここから各地区会議してね、ということであれば、とても遅い発表だなと感じています。
全日本吹奏楽コンクールが開催されないことで残念に思う人はとても多いと思います。
ですが、この状況ではしょうがないと思える人ばかりだと信じています。
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吹奏楽部の生徒さんへ
吹奏楽コンクール全国大会常連の学校の生徒さんや、今年こそと目指していた学校の生徒さんは本当に悔しい気持ちですよね。
やり場の無い気持ちを、どう開放すればよいか…
親や身内、周りにぶつけるような人は少ないと思いますが、もし自分自身や他の人を傷つけてしまうようなことがあれば、それはやめましょう。
傷つけることは肉体的なこともありますが、精神的にも傷つける事ができてしまうというのは、よくわかると思います。
悔しい気持ちをぶつける場所は、少し吹奏楽部の先生のほうにしてみても良いのでは?
だって、先生が先に先に精神的なフォローをしてくれていなかったから、そこまで落ちてしまうからです。
私も中学生高校生の時は、やり場の無い想いがいつも溢れていました。それを助けてくれたのは、友達や家族、吹奏楽部の先生の時もあるし、違う先生の時もありました。
吹奏楽部の顧問の先生に何も言えなかったとしても、気持ちを向けることはできます。
今回の吹奏楽コンクールが無くなってしまたことは顧問の先生の責任ではありませんが、あなたの心のフォローを1番しなければいけない吹奏楽部顧問の先生がしてくれなかったことは、あったかもしれません。
気持ちをぶつけて、しっかりと受け止めて、これからの未来を一緒に考えてくれたり、すでに考えてくれている顧問の先生であれば、信用してこれからも一緒に突き進んでいってほしいと思います。
そうでない顧問の先生であれば、あなた自身が何か考えて行動しなければいけません。頼るところを他に変えましょう。吹奏楽部の先生が人生の全てではありません。
ぎりぎりまでコンクールのために吹奏楽部の活動を行い、とても不安な日々を過ごしながら吹奏楽をやってきた生徒さんは、これでやっと安心できるのではないでしょうか。
おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでいるから不安だと思っていた生徒さんは救われた気持ちだと思います。本当によかったです。
その考え方に対して批判もあるかもしれませんが、今は自分の考え方を大事にしてください。
もしもまだ部活動が行われているのであれば、その先生はコンクールが大事だったと思うので、もう休んでも大丈夫でしょう。
とは言っても、吹奏楽コンクールは出たかったと思っている人も多いですよね。
今吹奏楽部に所属している中学生、高校生の生徒さんの全ての気持ちを察することは難しいですが、私からのお願いとしては、「音楽を嫌いにならないで、もっと好きになって長く音楽に触れていてほしい」と願います。
そのために、今、自分達が楽しいと思える活動をぜひ続けてください。
このような状況だからこそ、楽しむことを忘れてしまっては、気持ちが落ち込むばかりになってしまいます。
「楽しいことしたら悪い…」と思わなくて大丈夫。そう思ってしまっていたら、それは大人がそうしなさいと誘導しているようなもの。
テレビやSNSでネガティブなニュースや言葉ばかり見ていると、そう思ってしまいます。
まずは自分から、そして近くにいる人と増やして、楽しいことを見つけて楽しめる行動をしてほしいと思います!
その行動が、これからの吹奏楽の未来を大きく変えることになるかもしれません。
吹奏楽部の顧問の先生、指導者の方へ
あなたの生徒さんの気持ちがものすごく落ちてしまうのは、学校教育としての部活動、吹奏楽部の在り方が間違っているのかもしれません。
そもそも、全日本吹奏楽連盟の吹奏楽コンクールは「芸術の発展のため」と明記されています。
全日本吹奏楽連盟もそうですが、学校における部活動である、吹奏楽部も、「目的と目標」が変わってしまっていたのではないでしょうか。
吹奏楽コンクールで良い賞をもらうための活動になっていた学校さんは、きっとこの発表が出るまで「先の事」を生徒に話できていないと思います。
「もし吹奏楽コンクールがなかったら」「もしこのまま吹奏楽部の活動ができないままだったら」ということを話していたでしょうか。
このような話をすると生徒の気持ちが落ちる?では今生徒の気持ちはどうでしょう?
「もっと早くに知りたかった」「なんとなくわかっていた」「わかっていたから先の話をしたかった」「先生どうするの?」
もっと色々な感情があると思いますが、前もって何かを伝えることはあってもよかったかもしれません。
生徒のためにぎりぎりまで開催する方向で考える、これも1つ正解かもしれませんが、早くに決めてほしいと願う生徒もいたことは事実です。
ただでさえ不安な毎日に追加で吹奏楽コンクールについてやきもきしていた生徒のことを考えると、日本中の吹奏楽部の顧問の先生がもっと早い段階で集まって何か決断して、全日本吹奏楽連盟に伝えていたら、ただ中止の発表ではないもっと先の話までこの段階でできていたのではないか、と考える先生はいらっしゃいませんか?
先生方同士の人間関係も色々おありでしょう。この先生はダメだ、この先生はどうしようもない、敵として見ている先生方がなんと多いことか…
高校生の時から間いていましたが、なんとも悲しいですよね。
他人を批判して落としていくような姿は教育者としてよい手本なのかと、疑問に感じていました。
このようなところもこれから変わっていくときかもしれません。変わってほしいと強く願います。
変わらないときっと、吹奏楽コンクールでよい結果を出している学校が正義、のままでしょう。
顧問の先生や指導者の方々は何もしていなかった訳ではないと思います。ですが、今回の結果は生徒の気持ちから出てくるもの。
しっかりと受け止めて、これからの未来を考えて導いていくことが、吹奏楽部に関わる先生方の役割ですよね。
今年は本当の意味で、吹奏楽部顧問の先生の手腕、人間性が問われると思います。
多くの吹奏楽に携わる指導者が手を取り合って進んでいけるようになることを望みます。
まとめ
全日本吹奏楽連盟は「吹奏楽コンクール全国大会」など「全国大会」を中止すると発表し、各地区の大会は任せるということです。
なので、各地区が「大会を開催する」とすれば吹奏楽コンクールは開催されるのかもしれません。
これからの各地区吹奏楽連盟の発表を待たなければいけませんね…
しかし、まさかやる方向で考える地域は無いと、予想しています。
吹奏楽コンクールが今年無くなったことでとても悔しい想いをしている人、またその逆の想いをしている人、どちらもいます。
どちらも気持ちを切り替えて前に進むためにはどうしたらよいか、考えましょう。それは、自分だけで考えるのではなく、色々な人と話をして考えることがよい方法だと思います。
生徒の立場でも、先生・指導者の立場でもです。
今ピンチは過ぎました。
これからはチャンスです。
吹奏楽をやる目的は何ですか?
改めてここに立ち戻り、考え直すチャンスです。
新しい価値観が生まれるチャンスです。
前向きのように聴こえるかもしれませんが、みんなで落ち込んでいるだけでは何も始まりません。
少し時間を作って気持ちが落ち着いてからでも、このように考えていただけたらよいなと願います。