吹奏楽

コロナウィルスの影響から感じた日本の吹奏楽

投稿日:2020年4月11日 更新日:

今回の新型コロナウィルスの被害に遭われた皆様に謹んでお見舞い申し上げると共に、1日でも早い回復をお祈り申し上げます。

 

今吹奏楽だけではなく、音楽全体が人前で演奏の機会を失われていますね。

演奏会場を使うことが感染のリスクとなってしまう…演奏する人にとってはとても悲しい現実です。

ですが、これは「変化」の時期なのだと私は思っています。

音楽界は変わらないといけない選択を余儀なくされているのではないでしょうか。

 

日本の吹奏楽は特に変わっていくと思っています。

 

Contents

日本の吹奏楽は変わる

部活動も一般バンドも密集して近づいて、密室でないと合奏練習ができません。

しかし、外出自粛や演奏場所を閉鎖しなければいけない今、合奏はできなくなりました。

ではどうしようかと、考えてインターネットの活用した新しい形が表れ始めました。

オンラインで行う吹奏楽、この流れが今後益々発展していきます。

 

吹奏楽は時代に乗るか、乗れないか

オンラインで吹奏楽を「楽しむ」という流れになっていくのではないでしょうか。

しかし、変化を受け入れられる人は少ないです。

特に大人。権力を持つ大人や、「こうでなければいけない」という言葉を発する人は特に変化というものを受け入れることは難しいです。

それは全てが悪いことではありません。

音楽にはこだわりや自分の意思を持つのはとても大事です。

それが無いとつまらない音楽になってしまいますからね。

 

時代の変化が、本当なら5年、10年かかってゆるやかに変わっていこうとしていたことが、今回の騒動により1年で来てしまったり、急激な変化が今起こっています。

吹奏楽はこの時代の変化に対して、どのように変わっていくのか。

今多くの新たなチャレンジをしている前向きな人達がいます。批判や否定に負けずに動いている人達がいます。この人達が先頭に立ち変えていくのでしょう。

 

吹奏楽コンクールにそれでも出たい?

コロナウィルスの終息はまだ見通しはまだたっていません。

吹奏楽コンクールも開催されるかまだ決定していませんが、開催されたとしてもこれまでと同じようにはできないのでは?と思っています。

 

学校も休校になっている学校がほとんど。

ということは部活動なども自粛しているところがほとんどです。

学校が休校にした意味はどのようなところからか、顧問の先生がわかっていない学校さんもあるようで…

 

YouTubeの動画を出されている、クラリネット奏者のナオさんという方の動画で、高校3年生の子がコメントを残していました。コメントの内容を抜粋させていただくと、

休校が延長になったのに、コンクールが近いからと合奏をするというのです。

この子は持病持ちのおばあちゃんと一緒に暮らし、毎日電車で学校に通っていてやはり自分が感染してしまったらおばあちゃんにうつしてしまう、それは怖いですと書かれていました。

コンクールが無くなってしまうのは寂しいけど、家族が大事。

 

吹奏楽コンクールに出ていたり関わっている人はこの内容をどう思うでしょうか。

この学校の顧問の先生はコンクールがそれほど大事なのでしょう。

一般吹奏楽団の方でも、コンクールに向けてもし今でも合奏をやっていたら、コンクールが大事なのでしょう。

 

これが今の日本の吹奏楽の現状なのだなと改めて実感しました。

吹奏楽コンクールが開催されれば、それだけを目指していた人は嬉しいです。これも1つの吹奏楽の楽しみ方。

吹奏楽部に所属する生徒の大半がコンクールに出て全国に出ることだけを目指しているわけではありません。

一般吹奏楽団に所属している人も同じですね。

 

吹奏楽コンクールが悪いわけではありません。

「吹奏楽コンクールのために少しでも人命のリスクを負ってまで合奏をしたい」という考え方に疑問を持ちます。

 

コロナウィルスでの死亡率は低いとも言われていますが、緊急事態宣言まで出るということはどういうことなのか、大人はもっと考えないといけないのではないでしょうか。

教育に携わる学校の先生は特に慎重に考えないといけないのでは?と思ってしまいますが、吹奏楽部顧問の先生方はどう思われますか?

 

吹奏楽コンクールが無くなったら

もし、吹奏楽コンクールが無くなったら、これまでコンクール主義だった人は吹奏楽を辞めてしまうのでしょうか?

吹奏楽コンクールが完全に無くなることは無いと思います。吹奏楽連盟がある限り。

でもコロナウィルスの騒動が3年、5年とかかったら、何か変えていかないと、という考えにさすがになりますよね。

 

未来はわかりません。すぐに終息するかもしれないし、長くなるかもしれない。

長くならなかったとしても、吹奏楽の楽しみ方や吹奏楽コンクールの在り方は変わっていくでしょう。

 

まとめ

大人よりも若い人のほうが今の状況を把握し、適応しています。

発想も柔軟で、これからの新しい吹奏楽の形や楽しみ方を持っていくと思います。

大人が変化を受け入れられるか、元の状態に力で押し戻し従わせるのか、楽しみなところです。

 

吹奏楽はクラシック音楽を多く演奏します。もちろんポップスや他ジャンルも多岐に渡ります。

どのジャンルにしても、新しいものが出てきて時代を変えてきました。

 

音楽の作品達のように変化して進化していってほしい。

「クラシック」な考えのままだと時代に取り残される吹奏楽になってしまいます。

 

今は我慢も必要です。

我慢しながら、何ができるか、考えて行動していくことが大事です。

 

音楽とは?

考えるよいチャンスです。

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