吹奏楽指導では「基本」があります。
人が呼吸をするように当たり前のことが多く、生徒、奏者も指導者もついつい忘れてしまいがちなことがとても多いです。
吹奏楽における基本的なことの指導について、奏法の面からは少しだけ違う、他の面で忘れがちなことをお話していきます!
Contents
吹奏楽の基本 金管楽器の指導について
吹奏楽部などで金管楽器を指導する時に、多くの指導者の方は、まだまだ「気合」が足りないなど気持ちの面ばかり感じてしまっていませんか?
たしかに「やるぞ!」という気持ちはあったほうがよいと思いますし、吹奏楽の何の楽器でもやる気は必要ですよね。
ですが、「気合入れろ!」みたいな言葉は吹奏楽でもスポーツでも、費とに対して言わなくても、やる気は自己肯定感を上げてあげることから引き出すことが可能です。
いつも音を外してしまって注意していたり「よい音ではない」と感じてつい「そんな音ダメだ!」と指導者が言ってしまったりしていたなら、まずこの伝え方を変えてみましょう。
・なぜ外してしまったか
・自分はどんな音なのか
自分で考えていけるようにし、解決方法も自分なりでよいから考えて実行するように促します。
上手くいかないなら一緒に考えてあげることをし続けると、どんどん自分で対処法がわかるように
なっていきます。
自分で上達する方法を教えてあげることやはりこれが重要です。
金管楽器の練習方法や基礎練習は何をやったらよいかわからないという吹奏楽指導者の方もいらっしゃると思います。
人それぞれ必要な練習は違ってきますが基本的にはリップスラーをオススメします。
音域を広げるにも様々な柔軟性が出てくるのもリップスラーです。
それと、タンギングの練習です。
タンギングで使う舌と唇周りの筋肉は連動します。
タンギングすると音や感覚、何かが変わってしまう人もいます。
練習ですから、最初から良い音など出ていなくてもまずはやってみる。
何事もまずはチャレンジしてみてです!
吹奏楽はついついロングトーンばかりやってしまうことも多く見受けられますが、苦手なこと、リップスラーやタンギングの練習を少しでも取り入れることを指導者の方は生徒、奏者にオススメしてあげてください。
吹奏楽の基本 木管楽器の指導について
木管楽器の指導についても、金管楽器と共通することでタンギングの練習というのはとても大事だと思っています。
舌と口周りの筋肉は吹奏楽器を吹く時には連動するとお話しました。
スグに口が疲れてしまうというのは純粋に楽器を加えたり抑えたりする筋肉が足りないこともあります。
口にチカラを入れすぎないようにと思っていてもチカラが入ってしまう。
もしかしたら口そのものが原因ではないかもしれません。
それが、タンギングであることも。
タンギングが苦手だったりあまり練習していないとタンギングするための筋肉がすぐに疲れてしまい口に頼ることになっているのかもしれません。
舌で音を出すようなイメージにはなってほしくありませんが、タンギングの基礎練習は管楽器の場合多くやっておくとスタミナというところにも繋がってきます!
木管楽器でも指導者がロングトーンばかりやらせてしまう学校などありました。
音を作るためと考えていたと思いますが、曲はロングトーンだけでは成立しません。
タンギングや他の要素も絡み合って音が生まれて曲になります。
吹奏楽における木管楽器の練習の中で、指回りの練習も必要不可欠です。
金管楽器よりも早いパッセージが出てくることは多いですよね。
指がまわる練習をしておけば、早いパッセージが出てきても気持ちが引いてしまうことも少なくなります。
曲で出てくる前にやっておく、ということですね!
吹奏楽の基本 合奏や全体の基本について
あなたは基礎練習についてどのように考えているでしょうか?
吹奏楽コンクールや本番前はやらなくていいとか、基礎も曲と同じように「ちゃんと」できていないといけないと思っていませんか?
本番前に時間が無く、基礎を「短縮」することは賛成ですが、普段の練習の中で基礎を適当に考えてしまうことはあまり賛成しません。
また、基礎をその場で「ちゃんと」できないとダメという考え方も時には上達を妨げる原因になることもあります。
基礎は積み重ねであり、奏者の状態をよくするものと私は考えています。
多くの吹奏楽の団体や個人を見てきて、合奏でも個人でも基礎を「ちゃんと」「完璧に」できないとダメと思ってしまうことで基礎練習のための基礎練習になっていることが多いです。
スポーツでも筋力トレーニングが基礎だとしたら、毎日の積み重ねで筋力が増してそれを使って競技の練習ができたりしますよね。
野球でも、バッティングの練習をいつも必ず完璧に打てないといけないなんて考えるのではなく、感覚を身につけることやフォームを考えながらやるということが基礎となります。
そして基礎練習したことを試合に活かす。
吹奏楽では基礎合奏や個人の基礎練習を「トレーニング」として捉えてみると上手くいく人もいると思います。
考え方なのですが。
指導でもつい、基礎合奏でハーモニーが合っていないと「なんで合わないんだ」と思ったり言ってしまったりするのはハーモニーは完璧でないといけないという考えが少しでもあるからだと思います。
これをトレーニングだと考えると、今すぐ合わなくても合わせる練習をしていると考えて他の伝え方ができるようになりますね。
なんでも「今できていないといけない」という呪縛から離れて考えることはあなたにとっては新しい、違う角度からの伝え方ができるきっかけになります。
まとめ
吹奏楽をやっていたら当たり前だ、そう感じることばかりだと思いますが、意外とこの基本中の基本の考え方を忘れている人は多いです。
あなたはいかがでしたでしょうか?
基礎練習や考え方の基本がしっかりしていれば曲やその他のことは何でもできるようになる。
何か大きなもの(曲)が来ても対処できるようになります。
指導者も生徒、奏者も基本は忘れずに吹奏楽をやっていきたいですね!